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作家紹介

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実行委員会

出品作家紹介

狩野哲郎 Tetsuro Kano

1980年 宮城県生まれ。2007年 東京造形大学大学院造形研究科美術研究領域修士課程修了。

 

〈主な展覧会〉

2010年「吃驚 BIKKURI / Artists in Residence Program 2010 Autumn」国際芸術センター青森(青森)、「NEO-TOPIA ネオトピア」秋吉台国際芸術村(山口)

2011年「自然の設計 / Naturplan」、東京都現代美術館 パブリック・プラザ ブルームバーグ・パヴィリオン(東京)

2012年「呼吸する環礁-モルディブ-日本現代美術展」モルディブ国立美術館、サルタン・パーク (モルディブ)、「一本で複数の木 / Protean wood」YUKA TSURUNO(東京)「庭をめぐれば」ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡)、「純粋な標識 / Clear signs, Vivid tones」ハラ ミュージアム アーク(群馬)

2013年「あいまいな地図、明確なテリトリー / Abstract maps, Concrete territories」モエレ沼公園 ガラスのピラミッド(札幌)

作品名:野生のストラクチャ /Savage structures

素材:陶磁器、ガラス、プラスティックなどの既成品、種子、植物、果実など

制作年:2013

多様な素材を人工物/自然物、機会生産/手工芸、具体物/抽象物、有機物/無機物など単純に二極化してとらえるのではなく、元の文脈や機能から切り離し、純粋な色彩、形態、質感を持った、広義のファウンド・オブジェクトとして扱います。一見、非合理的にも思えるこの方法は、いままだ存在しない可能性を持った何かを作るための唯一の合理的な方法でもあるのです。白や透明色を中心とした陶磁器製品やガラス製品などの既成品や植物や果実などの自然物を組み合わせた、ブリコラージュ的発想で組み合わされた複数点のオブジェがあります。それは鳥小屋のようでもあるし罠のようでもあり、都市のようでもあるし木木のようにも見えます。素材の中には何らかの用途や機能を想定して作られたものが多々あります。しかしその想定がどこまで正しいかはもっとも確認することの難しいことのうちのひとつです。ギャラリーの中に鳥が飛んでいるとしたら、鳥はとまり木として必ずしも「本物の」枝を選ばないでしょう。これらのオブジェは彼/彼女らにとってあたらしい自然でしかありません。僕たちが鳥について心配しなくとも、彼/彼女らは「あたらしい自然」を認識し自然の設計によって遠からず適応することでしょう。

荒神明香 Haruka Kojin

1983年 広島県生まれ。2009年 東京芸術大学先端芸術表現科大学院卒業。2007年 ART AWARD TOKYO グランプリ受賞。

 

〈主な展覧会〉

2007年「SPACE FOR YOUR FUTURE-アートとデザインの遺伝子を組み替える」東京都現代美術館

2008年「MOTコレクション-サヴァイヴァル・アクション」東京都現代美術館、「ライフがフォームになるとき」サンパウロ近代美術館(ブラジル)、「透明なかたち」(妹島和世氏、佐々木陸朗氏 とのコラボレーション)オカムラデザインスペースR(東京)

2010年「Trans-Cool TOKYO Contemporary Japanese Art from MOT Collection」シンガポール美術館/バンコク芸術センター、「Ecologica」サンパウロ近代美術館(ブラジル)、「知覚の扉 II」喜楽亭-豊田市美術館企画(愛知、豊田)

2011年「建築、アートがつくりだす新しい環境-これからの“感じ”」 東京都現代美術館、「Bye Bye Kitty」ジャパン・ソサエティ・ギャラリー(ニューヨーク)

2012年「呼吸する環礁-モルディブ-日本現代美術展」モルディブ国立美術館、サルタン・パーク(モルディブ)

2013年 瀬戸内国際芸術祭 犬島家プロジェクトA邸、S邸(犬島)

作品名:toi, toi, toi

素材:事故車のガラス破片、モニター

制作年:2013

夜道を歩いていると、道路脇にふとキラキラと輝くものを見つけました。車が通る度ヘッドライトに照らされ、黒いアスファルトの中で点々と星のように輝き、そこだけ夢のようでした。何なのか気になり、それを一粒拾いよく見ると、それは車が事故でクラッシュした時に割れたフロントガラスの破片だったのです。その時、この破片たちは、こうして人々が気付かないどこかで、微細に輝き、きっと忘れられていくのだろうと思いました。私は、この凶器にもなりうる破片を拾い集め、一粒一粒にもう一度光を灯してみようと思い立ちました。シャンデリアを良く見てみると色が分かれているのですが、青みがかった部分はフロントガラス、透明な部分はヘッドライト、赤やオレンジの小さな粒々はテールランプやブレーキランプの破片です。通路側の映像は、私が夜な夜な事故車のガラス片を探し、拾っている時の様子です。※タイトルの「toi.toi.toi」とは、初めて舞台へ上がるバレリーナに舞台脇でかける言葉。意味は、いってらっしゃいっという応援の言葉です。

松本尚 Nao Matsumoto

1975年 兵庫県生まれ。2000年 京都市立芸術大学美術研究科ビジュアルデザイン科修士課程修了。

 

〈主な展覧会〉

2008年「うずまき」(SCAI X SCAI)東京、「SENJIRU-infusion」Galerie Kashya Hildebrand(チューリッヒ)

2009年「Floating Strokes」Galerie Kashya Hildebrand(チューリッヒ)

2010年「MOTアニュアル2010:装飾」東京都現代美術館(東京)、「HANA 現実と虚構が溶け合った視覚の冒険」小山市立車屋美術館(栃木)

2011年「SARUTAHIKO & AMENOUZUME / 猿田彦と天宇受賣命」アートスペース虹(京都)

2013年「Song for girls / 彼方の詩」アートスペース虹(京都)

神話、昔話、夢などを触媒とし、日常の空間に緩やかなブレを起こすような作品を発表している。

作品名:川越/ KAWAGOE:crossing the river for...インスタレーション

制作年:2013

今回の展覧会では・川越という土地の名は川を越えなければたどり着けない場所という由来があること。・一つ目のテーマとしてそのような場所にある店蔵という(閉じられたしかし開かれた)場所で川を越える、境界を越える、夢とうつつの境を超える空間構成を考えました。・さらに夢とうつつ、意識と無意識の境界を行き来する存在としてのシュレミール(道化)、木偶の坊、馬鹿者を作品のもう一つのテーマにしています。・観光地であるということ。普段美術に興味のない方にも見て頂ける機会であるということ。ハガキを持ち帰ってもらう事でイメージを持ち帰ってもらう、川越から大切な人へ、家族へ、友人へ、恋人へ、ハガキを書いてもらうことで、作品との新しい関わり方、きっかけを見いだせればと思いました。

宮永亮 Akira Miyanaga

1985年 北海道生まれ。2009年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科(修士課程)絵画専攻造形構想修了。

 

〈主な展覧会〉

2009年「アート アワード トーキョー 丸の内」行幸地下ギャラリー(東京)、「NEW DIRECTION展#1『exp.』」TWS本郷(東京)、「わくわくJOBAN-KASHIWAプロジェクト」TSCA kashiwa(千葉)

2010年「京芸Transmit Program #1『きょう・せい』」@KCUA(京都)、「2010 Move on Asia」Gallery loop(ソウル)

2011年「京都市芸術文化特別奨励制度」平成23年度奨励者に認定。「Invisibleness is Visibleness」MOCA Taipei(台北)、「成層圏 vol.5 宮永亮」gallery αM(東京)

2012年「scales」児玉画廊(京都)、「2012 Move on Asia」Gallery loop(ソウル)、「隠喩としての宇宙」タカ・イシイギャラリー京都/ホテルアンテルーム京都、「クラウド[cloud/crowd]~I’m here~」ギャラリーLE DECO 5F・6F(東京)

2013年「KYOTO ARTISTS MEETING 2013」Antenna Media(京都)、「第5回恵比寿映像祭パブリック⇄ダイアリー 」東京都写真美術館(東京)、「なつやすみの美術館3『美術の時間』」和歌山県立近代美術館(和歌山)

作品名:きわ

作品形態:ビデオアート

素材:HDビデオ

制作年:2013

本作の元になった素材は、この夏に作者自身が青森県の『恐山』にて撮影した実写(動画)であり、映像も音声も全てこれらの素材を元にしている。恐山と言えば有名な霊場であり、この場所で撮られた素材に文字通り「恐さ」を連想する方もいるかもしれない。しかし本作はそう言う恐ろしさや霊的なものを表現することを主眼に据えた作品では無い。霊場として長く続くこの場だが、有名な観光地となった現在、恐山の象徴的な風景を作り出している石積みは、もはや観光客の積んでゆくものが殆どだそうである。至る所に差してある風車(かざぐるま)は、この場の供養方法の伝統を踏襲しつつも、既製品の原色のプラスチック製のものばかり、かわりに太陽電池で動く花の玩具も供えられていたりする。古びた地蔵も、ピカピカの地蔵も場内の様々な場所に建立されている。撮影中には、水子を供養する意味合いもあるこの場に、親子連れの観光客がやって来て、極楽浜で遊んでゆくのを目にした。霊場が面する宇曽利湖の朝の撮影では、おそらく硫黄が波打ち際の湖底を黄色く染めているのに対し、沖は美しい青色であった。これらのことに対し、否定的な事を言いたいのではない。むしろこれらは、私に様々物事の『きわ』(際、極、Edge)の捉え方を柔軟に再考させるきっかけとなったからだ。過去と現在、伝統とコマーシャル、信仰的なものと消費的なもの、儀礼と遊び、固いものと柔らかいもの、etc… 。本作の鑑賞をきっかけに(またこのテキストをきっかけに)、観客の方々が、各々の感覚で『きわ』の在り方について思いを深めてもらう、そういった願いを込めて制作した作品である。

尚美学園大学学生作品

・阿曽良平【我が家の宇宙人】クレイアニメ 4分6秒

・石井ゼミ生【駒井りな『春、君に唄うよ』music video】スタジオワーク作品 4分58秒

・金子真/柴崎将弘【雨と無知】8mmフィルム作品 4分4秒

・上条傑【シャウリン・ナ・ウィスパ】ドラマ 13分50秒

・市川亮輔【マーチングサンポ】1カットムービー 2~3分

・石井ゼミ生【埼玉県嵐山アイドルPieace『夢の花』music video】スタジオワーク作品 4分35秒

© 2013 蔵と現代美術展実行委員会

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